忘れはしない時と唄

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【小説】1000文字小説 「別れがある意味」 

久々何か書こうと思い、一人で掌編小説を(笑)
今までとは毛色が違って心理描写が多くなった分、他の描写が極端に少なくなってしまいましたorz
やっぱり掌編って難しい…!
しかも今回、苦手なジャンルです。ずばり「恋愛」! ←

さてさて、どんなでしょうか…?@@;


  *

 別れよう。
 その言葉は、人を傷つけるために存在するのだろうか。

 何度読んでも見間違えではない、たった一文のメール。受け取ってすぐに湧き上がった感情は、「なんで?」の一言だった。
 このメールを打った彼の顔を思い浮かべる。口数が少なくて、何を考えているのかわからない。それでも彼の傍にいたかったのは、純粋に彼のことが好きだったからだ。
 不器用な優しさ。博識な部分は尊敬していたし、微笑んだ顔はとても心が安らいだ。
 嫌われたくなかった。だから、私はずっと自分を作っていた。彼好みの女性になれるよう、嫌がることは一切しないよう。笑ってもらえるように、わざと天然っぽく振る舞ったりして。でも、彼とのデート後はいつも疲れがどっと押し寄せてきていた。
 それが、彼に伝わったんだろうか。それとも、他に好きな人が出来たのだろうか。
 食い下がること自体、彼に嫌われるような気がして。私は『わかった』と一言だけメールを送った。震える指先では四文字すら打ちづらく、涙をぼろぼろこぼしながら数分かかって送信ボタンを押した。

「なんで泣いてんの」
 別れたことを、二つ年下の裕樹にメールした直後。すぐさま電話がかかってきた。
「別れたいって、前にゆってたじゃん。疲れるからって」
 疲れるけれど、別れたいとは言ったけれど。いざ振られてみて実感してしまったのだ。本当はそうじゃなかったんだって。
 冷え切った室内。窓を叩く雨音が響く。壁掛け時計は夜の十時を過ぎていた。

「……俺、今からそっち向かうから」
「いいよ、来ないで。今日は一人でいたいから」

 何度もこすって腫れ上がったまぶた。次から次へと溢れ出す涙は、一体いつになったら枯れるのだろう。
 裕樹は大きくため息を吐いた。呆れたんだろうか。それもそうだ、彼は以前私に「好きだ」と告白してくれたのだから。
 私はずるい。別れてすぐ、自分に好意を寄せてくれる人に連絡するだなんて。浅はかな行動は相手を傷つけてしまうのに。

 電話を切ると後悔ばかりが襲ってきた。一人きりの部屋は、気持ちを闇底へと引きずりこむ。
 携帯を開いて、彼からのメールを読み直す。
 食い下がるべきだったのだろうか。今ならまだ間に合うんだろうか。それとも……

『会いたい』

 送信ボタンを押したと同時に、玄関のチャイムが鳴った。

「泣いてるのに、放っておけるかよ」
 ドアを開けたそこに、雨に濡れた裕樹が立っていた。
 彼の手に握られた携帯電話は、私からのメールを知らせていた。






なんだかこっぱずかしいです!(笑)
恋愛ものって、私はどうにも読み専門なんだなぁと改めて実感したりして…^^;

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カテゴリ: 掌編小説(1000文字ショート)

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コメント

いえいえ、良かったですよ。
辛いときに思い浮かぶ人が本当に好きな人かもしれません。

と言いたいところなんですが、実際はとても複雑な感情が入り混じっているのかもしれません。
ただの寂しさからのような気もしますし。
やっぱり弱ったり、傷ついたりしているときは誰かに甘えたり、助けてもらいたかったりするものですもの。
そこが恋愛の難しいところです。

ところで私も掌編ってとても苦手。
書いているうちにどんどん文字数が増えていって、短編になり、中編になり、最後には長編になって……。
それからお題小説も苦手です。
結論から言うと、縛りがあるものは書けないといいうわけです。
そこら辺がきっと甘いんでしょうね。笑。

ヒロハル #- | URL【2012/11/14 21:57】edit

>ヒロハルさん♪

コメントありがとうございます~!^^
おおお。だ、大丈夫でしかた?恋愛話(がらみ)のお話は基本、苦手なのです。書けないんです;;
なんといいますか…恥ずかしくなってくるというか…(笑)
しかもそれを知人とかに読まれでもしたら、それこそ悶絶…!←
でも、それを乗り越えなければいけないんだろうなと思ったり^^;

このお話。
難しいところですよね。こういうの、あるある的なお話にはしてみたんですけれど。
結局「私」はそれが正しいのかどうか冷静には判断出来ない状況でしょうし。
祐樹くん側から言えばチャンスかもしれませんけれど(笑)、ちょっと複雑ですよね^^;
でも、別れがあるからこその出会い(次へのステップ)というのもあるわけですので!お二人には頑張ってほしいところです。ハイ。←

私はですね、長編が本当に苦手なのですよ~!;;
短いお話の方が私は向いてるんです。どうにもさっさと結末へ持っていきたくなる性分なようで(笑)
あと、飽き性なんですよね。だから、熱の冷めないうちに終わらさなければいけない。←
公募ってほとんどが長編じゃないですか。ホント、近ごろ毎日泣いてます。間に合わなかったらどうしましょう。推敲もしなければいけないのに…orz

今度長編を書くためのコツなど伝授していただきたいです…!><

chacha #- | URL【2012/11/15 15:02】edit

短い作品でしたが、二転三転も主人公の心情が変化するので面白かったですよ(^^*

主人公の行動は正直浅はかだと私も思いますが、でも恋人に「別れよう」などと言われたら、私も善悪の区別がつかなくなるほど混乱するので非常に共感できます。私もただ身をすーっと引けばよかったものの、ヤケクソ気味に行動した結果どれほどの痛手を被ったことか(><;
慰めてくれる人もいませんしねorz

そういった意味では、泣いていたらすぐにでも駆けつけてくれる、裕樹のような人がいる主人公が私は羨ましいですね(・ω・*

sun #iBQcsk6M | URL【2012/11/15 19:24】edit

>sunさん♪

コメントありがとうございます^^
久々掌編書いてみました!やっぱり字数制限があると難しいですね~@@;

本当、主人公の行動は感心できるものではないんですけど…
傷ついた時、寂しい時って人肌恋しいものですよね。
祐樹のような人がいるのは羨ましいことこの上ないんですけど、彼を傷つけちゃうんだろうな…なんて他人事のような感想を抱いていました。書いた当人なのに。←!

これはですね、前半はノンフィクションだったりします(ここだけの話。笑
なので私もsunさんと同じ、混乱しまくりでしたよ~!><
大体メールで終わらすなんて、本当身勝手なお話だこと!ぷんぷん!
友達たちに泣きついて思い切り慰めてもらいましたけれど(笑)

祐樹のような人がいたら…いいなぁ…(遠い目。笑

ありがとうございました!*^^*

chacha #- | URL【2012/11/15 20:41】edit

素敵です♪

恋愛もの!ときいて(読んで)かわいい~キャラクターが出てくるのを期待したのですが!(←chachaさんのキャラクターは愛嬌があるから~♪)
いい意味で裏切られました。
冒頭から惹きつけられる状況、
どうなる??
の読者の想像の選択肢をいくつにも増やしていく、スピード感のある展開♪
素敵です~!
すんなりいかない、恋愛の状況を短い中で表現されていて♪
読み応えがありました!
ありがとうございます~!

らんらら #- | URL【2012/11/23 15:56】edit

>らんららさん♪

ありがとうございます~^^
ほんわか、あったかい恋愛模様も大好きなんですけれど…今回はちょこっと問題アリ(?)な恋愛模様です(笑)
主人公の友人であれば、ちょっとそれはどうなの?と注意したくなる状況ですが@@;
振られた直後って本当、気分がどん底になっちゃいますよね。
その気持ちを引っ張り起こしてくれる相手を、彼女の場合、祐樹くんにしてしまった。
書いてる当人が内心、ちょっとな~なんて思いつつ、反面羨ましいな~と思える状況です^^;

なので、らんららさんに「素敵」と言ってもらえて本当にホッとしました!><
読み応えありましたか~?良かったです~♪
ありがとうございました☆わーいわーい^^

chacha #- | URL【2012/11/23 23:36】edit

掌編小説、その言葉の響きがなつかしいっ!!
そして最後の最後でぐっと来ました・・・!
すごい、この葛藤とメールと扉のタイミングが・・・!!
でも、確かに羨ましい・・・正直そんなにありえないことだけど、
これぞ恋愛小説の魅力なんでしょうね。そこを考えるのが難しいんだろうなぁ・・・
正直、私も恋愛モノ書くって苦手で・・・><。
私もこういう素敵な小説が書けたらいいなぁなんて思いました!!
え?前半ノンフィクション・・・!?;;そんなぁ~

Marie #USanPCEI | URL【2012/11/24 00:11】edit

恋愛小説が恥ずかしくても、ショートショートを20編も書けばすぐに慣れますよ(^^)

羞恥心がなんだ、であります。なんでも書いちまうもんね、くらいの心意気でいたほうがいいですよ絶対(^^)

ポール・ブリッツ #0MyT0dLg | URL【2012/11/24 10:25】edit

>Marieさん♪

久々~な掌編です^^
やっぱりですね、字数制限があるのってムズカシイのです@@;
でも、だからといって短編や長編を書くまでの勢いが今なくて…orz
このお話、完璧後半は私の理想…というか女子漫画的な展開(笑)
憧れるんですよね~この絶妙なタイミングといい、こう、強引にでも来てくれるようなシチュエーションが…!←

でも、もっとなんといったらいいか。きゅんきゅんなお話を書きたかったのになぁなんて振り返ってみたり。うん、やっぱりムズカシイ(笑)
是非ともMarieさんの恋愛話も読んでみたいのですよ~♪よろしくお願いしますよ~♪^^

前半はですね。残念ならが実話だったり…orz
いやいや、こうして物語に役立つなら、良き思い出です!ぐすん!←

chacha #- | URL【2012/11/24 21:51】edit

>ポール・ブリッツさん♪

うわーうわー!こちらでは初めまして^^
早速作品をお読みくださりありがとうございます~!なんて迅速かつ丁寧な対応…素敵です♪

そうか、20編も書けば慣れて麻痺して楽しくなってくるのか!(そこまで言ってない。笑
でもでも、何でもガツガツ書いていく方が精進してゆけるでしょうし。
はい!がんばって羞恥心を捨てます!(笑)
とにかくポールさんのように更新をどんどんしていけるようになりたい今日この頃…
またお邪魔しにゆきます♪^^
ありがとうございました☆

chacha #- | URL【2012/11/24 21:56】edit

うぁぁぁぁ

遅れに遅れました、kazu参上です(ノ◇≦。)

おぉ、chachaさんの恋愛小説☆
皆さんおっしゃってるお言葉踏襲になってしまうのですが、3人の複雑な心情が入り乱れて凄く深い話だなって思いました。
3人三様の視点を、すべて妄想想像できて、それぞれでお話を書けそうなくらい。
えぇ、勝手に妄想しましたとも!←開き直り
それくらい、バックや行間、少ない会話からたくさんの想いが伝わってくるんです><


確かに彼女の行動は彼女が言ってる通りちょっとあちゃーだけど、裕樹くんに縋りたくなる気持ち、本当にわかります。
追い続けていた恋を相手に断ち切られたら、優しさを求めてしまうのは仕方ないというか……、その時点で裕樹くんの事を憎からず想っていたと思いたいわけなのです。

うぁぁぁ、しかも最後の!
凄い、凄いですよ、chachaさんっ!
皆さんがおっしゃってますがっ、メール・扉・雨に濡れた裕樹!!←もはや呼び捨てっ

カッコいい! カッコいいっす!

chachaさん、恋愛小説書くの苦手だなんて、全私が否定します←
切なくて、複雑で、それでいてキュンキュンする、素敵なお話でしたっ!
御馳走様でした♪

長文すみません、興奮しすぎちゃった(・・。)ゞ テヘ

kazu osino #7av6LuR2 | URL【2012/11/30 19:10】edit

>kazuさん♪

うわぁぁぁぁ!!
私こそ!私の方こそお返事がかなり遅くなってしまいました!!;;
繁忙期プラス近辺がバタバタと体調不良に陥りまして…orz
あ、私はいたって健康なんですけれど。笑
看病なりなんなりにバタバタしておりました!ごめんなさいです!><

このお話。
なんといいますか、私的な妄想スイッチが入っちゃったものでして…笑
みなさんに暴露しちゃってますが、前半がね!実話っていうね!←
そんな時に、こうやって祐樹みたいな人物がさっそうと現れたりしてくれたらもう…サイコウなのになぁなんて♪笑

kazuさんの言うとおり、それでも結局は、祐樹くんに気持ちが移っていたと私も思いたいものです。ハイ。

もう少しお話長くして、短編でも書いてみたい内容でしたが…いかんせん時間があまりとれなくって;;
執筆時間、みなさんはどうやってるんでしょうね?睡眠時間を削ってるのかしら…?@@;

いやー恋愛小説の師匠でもあるkazuさんにそう言っていただけると!かなーり嬉しいのです♪^^
ありがとうございました!よろしければ、祐樹をお持ち帰りしちゃってください!!←え

chacha #- | URL【2012/12/10 13:56】edit

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